団塊の世代が75歳以上となる2025年(令和7年)以降は、医療や介護の需要が、さらに増加することが見込まれています。
このため、2025年(令和7年)を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築が推進されています。
地域包括ケアシステムを構築するためには、高齢者個人に対する支援の充実と、それを支える社会基盤の整備とを同時にすすめることが重要です。これを実現していく手法として
「地域ケア会議」が実施されています。
地域ケア会議とは、地域包括ケア実現のため、地域の実情にそって、地域資源をどのように構築していくべきか、課題を的確に把握し、解決していく手段を導き出すための会議です。
高齢者の暮らしを地域全体で支えていくために、支援者がお互いに何ができるのか、自分たちではできないことは何かを話し合い、既存の方法では解決につながらない場合は新たな支援をつくるような働きかけを行っていくものです。
地域住民、民生委員、医療関係者、介護保険関係者、福祉の関係者、行政などの多職種が一堂に会し、支援方法などを協議し、協働していくために開催します。
尾張旭市では、3種類の地域ケア会議を実施しています。
個別課題の解決を目的に開催する「地域ケア会議」です。要介護者等の生活行為の課題を解決することで自立を促し、QOL(生活の質)を向上させることを目的としています。
検討する事例のサービス担当者に限らず、民生委員をはじめ地域の多職種の視点から課題の解決に向けた検討を行います。
地域におけるネットワーク等多様な資源の活用を図りながら支援の方向性を検討します。
関係者間でケース課題を共有し、顔の見える関係づくりを支援します。
※ 個別ケア会議による支援を希望される事業所は、地域包括支援センターにご相談ください。
包括的支援事業における「包括的・継続的ケアマネジメント支援業務」の一環として、医師、主任介護支援専門員、理学療法士、各専門機関、地域包括支援センター職員、
行政職員等の多職種の助言を得ながら、支援困難事例等を抱える介護支援専門員のサポートを行います。
※ 居宅介護支援事業所及び介護予防支援事業所、介護サービス事業所のかたは会議を傍聴することができます。
※ B会議(ケアマネジメント支援)の開催状況等についてはこちらからご覧いただけます(準備中)。
小地域ケア会議の積み重ねから明らかになった地域課題について、情報の共有や解決に向けた具体的な検討を行うことを目的とした「地域ケア会議」です。
現在は市内全域に共通する課題について検討しています。
地域課題の検討を通じ、地域の人々のネットワークの構築・強化、地域の課題解決力の強化にも取り組んでいます。
尾張旭市では、平成27〜28年度に開催された地域ケア会議から、市内の各地域にある高齢者の困りごとを話し合い、「移動手段」、「居場所づくり」、「見守り」の3つの
ニーズを特に重要な課題としてとらえました。平成29年度の地域ケア会議では今後の取り組みについて検討を行い、平成30年度の地域ケア会議からは、3つのテーマごとに部会
を立ち上げて、具体的な取り組みを進めています。
各部会の取り組みは下表のとおりです。
移動手段部会 | 尾張旭市の「移動手段」の仕組みづくりについて話し合い、買い物支援に役立つ買い物ツアーモデルを模索しています。また、移動に関する便利情報の一覧表を作成しています。 |
見守り部会 | 尾張旭市社会福祉協議会あんしん見守りネットワーク事業『ゆるも〜り』始めました。 支援を必要としている人・地域の見守り「あさひ ひまわり隊」ともに募集中です。 |
居場所づくり部会 | 尾張旭市の「居場所」について話し合い、居場所となりうる場所の情報を出し合い、実際に足を運んでお出かけのガイドとなる居場所の一覧表を作成しています。 |
※3部会の具体的な取り組みについては、「小地域ケア会議の活動紹介」のページをご覧ください。